究極の営業とは「営業しないで売る」こと。これからの営業について考えてみよう。
コロナ禍で浮き彫りになったのが、
「飛び込み」「テレアポ」のような営業手法は今後通用しなくなりそうだ、ということです。
実際、営業マンのアポイントがどんどん取れなくなってきています。
「買ってください」という営業では売れなくなる時代になったということです。
今日のテーマは「営業しないで売る」ということについて
考えていきたいと思います。
「営業しないで売る」とは、
飛び込み、テレアポ、クロージング、説得、、といった
「PUSH型」の方法を取らずにお客さんに買ってもらうことです。
<本記事の内容>
・「PUSH型営業」→「PULL型営業」の時代へ
・必要なスキルに違いはあるのか
・在宅勤務で営業することが可能になる時代
・営業マンはいらなくなるのか
・これからのためにやるべきこと
「PUSH型営業」→「PULL型営業」の時代へ
「PUSH型営業」「PULL型営業」の定義は下記としましょう。
<PUSH型営業>
飛び込み
テレアポ
クロージング
値引き調整
<PULL型営業>
WEB検索
WEB広告
SNS
紹介
比べてみていかがですか?
<PUSH型営業>の飛び込み、テレアポは
営業マン→やりたくない
お客さま→来ないで欲しい
と思っています。
このような状況なのに、よくこれまで続行できたなと思いませんか?
・どんな方法ならお客さまが喜ぶか
ではなく、
・どうやったら売れるか
という発想の方が強かったからなのかなと思います。
<PULL型営業>のアプローチであれば、
お客さまも喜ぶし、営業マンも「営業が辛い」とならないですよね。
WinWinの状態が作れるのはこちらの方法です。
<PUSH型営業>と<PULL型営業>では、基本的な流れも違います。
<PUSH型営業の流れ=訪問型>
1.会ってもらう
2.ヒヤリング
3.提案
4.商談(+クロージング)
5.購入
<PULL型の流れ=問い合わせ型>
WEBマーケティングの場合の流れで書きます。
0.顧客を想定して仕組みを作ってネット上に置く
1.興味をある人が情報を探す
2.見つけてくれる
3.(自分で)納得
(4.問い合わせ)
5.購入
全く流れが違います。
<PUSH型>は1〜4まで営業マンがやるので、
「会ってなんとかする」みたいなことが可能でしたが、
<PULL型>では、ともすると、全くお客様に接触せずに売る、ということが発生します。
また、0のように、顧客に会わずに(ヒヤリングせずに)
顧客のニーズや動きを予想して提案する、ということが必要となります。
必要なスキルに違いはあるのか
では、これからの営業に必要なスキルに違いはあるのでしょうか。
新しく必要なスキルは
・WEBマーケティングへの理解
・ライティングスキル
です。
スキルのレベルについては、
どこまで自分でやるかによると思いますが、
いずれにせよ、仕組みは理解しておく必要があるかと思います。
スキル習得以前に、一番の難関は、
「飛び込み、テレアポ、強いクロージングが時代遅れなことに
納得して前に進めるか」ということ1点かと思います。
逆にスキルの違いはそんなに大きな問題にはならないと思っています。
なぜなら、スキルは「習得することができるから」です。
舵を切れるかの方が大事。
舵さえ切れば、「行動する」ことができます。
そして全てが変わるわけでなく、大切な部分は残ります。
・お客さまのニーズを理解する
・お客さまの役に立つ提案をする
・毎日の積み重ねが結果につながる
対面営業でもやってきていることをWEBに展開するだけです。
会話力、キャラクター、に強みがある営業マンなのであれば、
WEBでのアプローチの際に、動画を使って伝えていくことも有効でしょう。
別の観点から見ると、これまで会えなかった方にも
WEBを通してたくさんの方に「自分の想い」を届けることが可能となります。
営業マンの働き方が変わる
営業手法が変わることで、営業マンの生活スタイル、働き方も変わっていくでしょう。
下記のようなことが可能となってきます。
在宅勤務が可能
訪問を前提としないと、お客様先へ行かなくて良いので、
家にいながら仕事をすることも可能になります。
全国どこからでも営業できる可能性(海外移住も可能)
訪問を前提としないなら、全国どこからでも営業することが可能になります。
地方に住んでいる方が東京の会社の営業をするということも可能だし、
地方の企業が東京在住者に営業を依頼することも可能となります。
さらには、海外に移住して、日本の会社の営業をすることだって可能です。
可能性に満ちていると同時に、実力社会ともなっていきます。
営業マンはいらなくなるのか
今後、営業マンはいらなくなってしまうのか、という点について。
そもそも、営業の定義自体が不明確になってまいりましたが、
全く必要となくなることはないと思っています。
買う方の視点にたった際、
全ての製品がネットで自己完結で購入できるかというとそうではないですよね。
個人であれば、
不動産や車のような高額なもの、
金融、法律、ITのように専門知識がないと理解が難しいものについては、
購入までの間に詳しい人に相談したくなるかと思います。
法人でも
検討の担当者がその分野に明るくない場合がほとんどなので
(例、ITの導入を検討をするのに、先月営業部からきた部長が検討をすることもある)
相談に乗ってもらった上で決定をしたいと思うケースも多いでしょう。
なので、問い合わせ以降の「ヒヤリング→提案」については営業マンが必要なケースも残ると思います。
また、以下のようなケースで従来型の営業スタイルは必要です。
そもそもITが苦手な個人、ビジネスマンはある一定以上存在し続けるでしょう。
そのような方々が製品(サービス)を買う手段として、訪問、電話営業を一部残す必要はあるでしょう。
(逆に、顧客もWEBについていかないと、変えない製品が出てくるということにもなります)
いずれにせよ、時代の流れや、相手(お客様)を見て、
どんなアプローチをすることが喜ばれるのか、という視点を持ち続け、
アップデートし続けることが大切かと思っています。
これからのためにやるべきこと
これからのことを考えて、どんなことを始めたらいいのでしょうか。
まずは
・WEBマーケティングの勉強
・ライティングスキル
・SNSの運用
に関しては必須となるでしょう。
そしてただ本を読む、とかではなく、実際にやってみながら学んでいく、ということが大切です。
特にライティングスキルなら、お客さまへの提案資料やメールでも有効ですので
今日からでも意識してやってみることができます。
あなたの今後の営業シナリオに、
自分の個人SNSが関係ありそうだということなのであれば、
今日からその準備を始めることをお勧めします。
なぜなら、こちらは、有効な状態を作るまでにある程度時間がかかるからです。
また、実際の営業シナリオでは関係ないとしても、
SNSで個人が発信しているのが当然の時代になれば、
今度会う営業マンのSNSを見にいくお客様もいると思います。
(というか、すでに結構な確率で見られています)
フォロワー数がどうかということ以上に、どんな人なのか、ということを
見られたときに信頼されるような構築をすると良いでしょう。
私も今まさしくやりながら学んでいます。
一緒に頑張りましょう。